テープトレード入門
皆さんは『GOLD WAX』を覚えているでしょうか?ソウルの名門レーベルのことではありません。1989年の創刊。最終号である94号をもって2003年3月に休刊した音楽雑誌のことです。創刊当初は表紙に金色の厚紙を使った豪華な仕様でしたね。英国『Record Collector』や米国『Goldmine』などとの提携をうたっていましたが、出版スタイルは初期の数号を除いて徐々に変化し、いつの間にかマニア向けのブートレッグ・レビュー誌になっていました。
その『GOLD WAX』で、僕が一番楽しみにしていたのが、セバスチャン夏樹さんの「Bob Dylan Times」という連載です。そんなセバスチャン夏樹さんによる「明るく楽しく、金のかからないテープでレア音源を集めよう」というオピニオンが、ブートレッグの収集に疲弊していた音楽マニアに大きな衝撃を与えたのです。
ほどなくして尾形敏隆さんによる「テープ・トレード入門」というマニュアル本が自費出版されました。お馬鹿で変態音楽マニアの僕は「これでブートの蟻地獄から抜け出すことができる」と狂喜乱舞しましたが、結局誰ともテープ交換することなく、尾形敏隆さんが発刊した「facts」も自然消滅し、レア音源を集める!という僕の野望は頓挫するのでした。
ちょっと切なくて懐かしい思い出です。







